梅雨から初夏にかけて盛りを迎えるタチアオイ、漢字だと「立葵」と書く。梅雨葵と呼ぶこともあり、日本では古くから馴染みのある花だ。馴染みはあるが、ハマキムシがつきやすく積極的な愛好家は少ない。また、立ち葵と書くくらいだ、とても背が高くなる。2メートルを越すものも全然珍しくないので、ベランで育てるのは持て余す。もちろん育てた経験は無い。
こう書くと、ちょっと不憫な子に思えてくる。だか、不憫なエピソードがまだあるのだ。
アオイ科トレーシングペーパー属
タチアオイはアオイ科に属する植物である。写真は赤い花だが、ピンクや紫、白、黃など豊富な品種がある。アオイ科の花と言えば他に、ムクゲやフヨウ、ハイビスカス、また野菜のオクラなどが挙げられる。共通しているのは、薄くてウェーブのかかった花びらだ。
わたしはこのタイプの花があまり好きではない。湿気を吸い、しわくちゃになったトレーシングペーパーを見たことがあるだろうか。それがアオイ科の花びらにそっくりなのだ。要は、濡れたトレーシングペーパーが嫌いなのであって、タチアオイの花びらには嫌な思い出などはないのだが、とばっちりである。本当に不憫な子だ。
文字が持つイメージ
一方で、一般的に「葵」や「あおい」と、見たり聞いたりして思い浮かぶイメージは「美女」であることが多い。イメージというのは曖昧で、同時に不思議である。濡れたトレーシングペーパーを想像する人はあまりいないのだろうか。『アオイ トレーシングペーパー』などで検索したが、それらしいものは見つからなかった。
「葵」や「あおい」で検索すると、イメージの通りしなやかで美しい女優や、歌手が数多く見つかる。こんなにいるのか、と驚くくらいだ。わたしは「葵」という名前の女優さんを初めて知った。しかも、2人も同時にだ。
オススメの「葵」
1人はCMや雑誌のモデル、ドラマなどで活躍している葵さんである。もう1人は、成人男性向けの映像作品に多く出演している葵さんである。どちらもとても美しい。艶やかな髪と意志を持った眼差しが魅力的だ。特にリンクなどは貼らないが、気になる人は検索してみて欲しい。わたしは今後、陰ながら応援したいと思っている。
やはり、「葵」や「あおい」は美しい女性を連想させるのだ。個人的にも改めて確信を持った。だが、わたしのタチアオイへの評価に、何も変化がないのも事実だ。ますます不憫である
2015,7 晴れ