#「本棚の10冊で自分を表現する」をやってみた – おのにち
みどりの小野さんの記事を読んで、やってみようと思いました。10冊選びながら読みはじめちゃって、収集つかなくなりそうでしたので、さくっとまとめましょう。
- 「ボタニカル・ライフ」いとうせいこう
- 「ひとりずもう」さくらももこ
- 「西の魔女が死んだ」梨木香歩
- 「月は幽咽のデバイス」森博嗣
- 「三國志」北方謙三
- 「銀河鉄道の夜」宮沢賢治
- 「燃えよ剣」司馬遼太郎
- 「箱館売ります」富樫倫太郎
- 「バーにかかってきた電話」東直己
- 「20世紀の空間デザイン」
1.「ボタニカル・ライフ」いとうせいこう
- 作者: いとうせいこう
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/02/28
- メディア: 文庫
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何はなくとも。
わたしが植物にハマるきっかけであり、こうやってブログにつらつら書くきっかけになった1冊。あとがきでは著者が植物について書くことを止めた理由を、以下のように書いています。
植物のように静かにその違いを生きる方が、今の俺にはむずむずするほど楽しいから。
2.「ひとりずもう」さくらももこ
私は、漫画家になりたい。小さい頃からそう思っていたのだ。絵も好きだし、文章も好きだ。それ以外の事は全部苦手だ。そんな事、最初からわかっていたのに、私は何を迷っていたんだろう。
さくらももこのエッセイはどれも大好きです。「ひとりずもう」は著者の子供時代から漫画家になるまでのエピーソードで構成されています。全体的にとてもくだらないのですが、とても元気がもらえます。
- 作者: さくらももこ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/01/08
- メディア: 文庫
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3.「西の魔女が死んだ」梨木香歩
いつまでもこのままではいられないのだ。
と悩む主人公に対して、西の魔女(祖母)が以下のように伝えます。
自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。
わたしがニートしていたころ、ほぼ毎日行ってた図書館で読んだ本なので、なおさらグッと来ました。
4.「月は幽咽のデバイス」森博嗣
自分が不幸だとは思わない。自分は常に最善の道を選択したのだから。今よりも幸せにはなれなかったはず。
過去のどこを探しても間違いはなかった。どこへ戻っても、きっと同じ道を選ぶだろう。
自分の選択について迷うこと、後悔することがよくあります。そんな時は思い出す、瀬在丸紅子のエピーソードですね。森博嗣作品についてはS&Mシリーズも好きなのですが、Vシリーズの装丁の美しさが特に好きです。
5.「三國志」北方謙三
- 作者: 北方謙三
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2001/06
- メディア: 文庫
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10冊の中の1冊ですが、全13巻あります。わたしはこれ以外の三國志作品をちゃんと読んだことがないので、わたしの三國志観はこれが全てです。好きな人物は曹操です。
これを全巻読んだことによって、伸び悩んでいたセンター試験の漢文が得意になりました。悩める受験生はぜひ。
6.「銀河鉄道の夜」宮沢賢治
うずのしゅげを知っていますか。
銀河鉄道の夜の中に収録されている短編の「おきなぐさ」が大好きです。とても短いエピーソードですが、オキナグサの美しさが充分に伝わり、空を舞う綿毛のような種子が見えてきます。キンポウゲ科が好きになったきっかけでもあります。
宮沢賢治のスピリチュアル側に振った話はあまり好きではないのですが、植物や自然の話はとても好きです。わたしも意外にメルヘン野郎だったりします。
7.「燃えよ剣」司馬遼太郎
時勢などは問題ではない。勝敗も論外である。
男は、自分が考えている美しさのために殉ずべきだ、と歳三は言った。
わたし個人としては、この引用部分が「燃えよ剣」の全てですね。国のためとか忠義とか、節義とか、そういうつまんない表現をしないで、「美しさ」っていうのがもうたまんないよね。
なお、「竜馬がゆく」は読んだことがない。
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1972/05
- メディア: 文庫
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8.「箱館売ります」富樫倫太郎
こいつらは頭がよすぎる。だから、つまらない小細工をしようとする。
幕末の京都でのエピーソードが多い新選組にあって、こちらは箱館戦争の話です。結局好きなんですよね、土方歳三が。「燃えよ剣」とあわせて、迷っている時に読み返したい本です。
- 作者: 富樫倫太郎
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2013/04/23
- メディア: 文庫
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9.「バーにかかってきた電話」東直己
俺たちは、生まれる環境も、生まれる国も、生まれる時代も、自分の身体も、自分の脳ミソすらも自分で自由に選べないのに、いきなり生まれさせられて、そして自分の人生の責任を押し付けられる。それで楽しくやれる人間はそれでいいけど、ついて行けない人間はどうすればいいのだろうか。
映画にもなりました、「探偵はBARにいる」シリーズの原作です。主人公の軽さとセリフ回しがとても好きです。最近読んでなかったので、また読み返したい。
10.「20世紀の空間デザイン」
- 作者: 矢代真己,浜崎良実,田所辰之助
- 出版社/メーカー: 彰国社
- 発売日: 2003/11
- メディア: 単行本
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わたしが持っている美しさの根拠みたいなものは、だいたいこの本に入ってます。キーワードで言うと「バウハウス」「デ・スティル」「レス・イズ・モア」「ランドスケープ」とかですね。たまにパラパラ読みます。
恥ずかしい気持ち
本棚の10冊、どう見られたいかが露呈して恥ずかしいね – インターネットの備忘録
はせおやさいさんが言うように、これはなかなか恥ずかしいかもしれない。でも「私的」と冠に付いたわたしのブログなので、ふさわしいエントリーになったことでしょう。あぁ恥ずかしい(でも読んで欲しい)
2015,9 晴れ