わたしは鰻重が大好きだ。死ぬ前、最後の晩餐を選ぶとしたら鰻重(関東風)で決まりだ。今年の土用の丑の日には食べれなかったが、食べたい時にいつでも、鰻重を食べられるくらいに稼ぎたいものである。キンキンに冷えた日本酒と板わさで気持ちを盛り上げつつ、その後、鰻重を全身で受け止めるのだ。
ミカン科サンショウ属
そんな鰻重に欠かせないスパイスが、このサンショウだ。写真はまだ青い実であるが、これが熟し、弾けた皮を挽いてパウダー状にしたものが粉山椒である。サンショウは若芽や青い実、熟した皮など、多くの和食に使われている。青い実はチリメンジャコと組んだり、佃煮になったり、若芽は彩りや香りを添える憎い演出をする。
低木の落葉樹で、枝には鋭い棘を持つ場合が多い。また、アゲハチョウの幼虫がサンショウの若芽を好んで食べるため注意が必要である。丸裸になるまで食べつくす例はよくある。逆にアゲハチョウの観察が目的ならば、サンショウの枝を入れてやるのが良い。
サンショウと聞いて思い浮かぶのは、井伏鱒二の「山椒魚」かスラムダンクの宮城リョータである。気持ちが前者に流れてしまうと、悲しんでテンション落ちてしまう展開が見えているので、宮城リョータの話をしたい。山椒は小粒でもぴりりと辛いのである。
ピリリと辛い宮城リョータ
宮城リョータの魅力は、身体能力と抜群のクイックネスだ。そのスピードを活かしたプレイで湘北高校バスケ部の攻撃を牽引するPG(ポイントガード)である。フラれ癖があるため主人公の桜木花道とは意気投合する。性格は熱くなりやすく、たびたび喧嘩沙汰を起こすことも。得意技は飛び蹴り。
あんたはえらそーにして相手をおちょくるくらいがちょうどいいのよ、リョータ
とは、マネージャーの彩子さんのコメントである。
そんな宮城リョータであるが、県予選では厄介な相手とのマッチアップが続いた。翔陽の藤間、海南の牧、陵南の仙道などなど県内トップククラスばかりだ。力の差を見せつけられたシーンもあったが、そのやりあってるシーンは面白かった。特に陵南戦の終盤、仙道相手に1人で決めたシーンは爽快だ。
オレならいつでブロックできると思ったかい?
はぁ、りょーちんカッコいいぜ。
安西先生……鰻が…食べたいです……
2015,8 晴れ