マスな夏の様式美 #ヒマワリ

夏、ヒマワリですか。はいはい定番ですものね。

春はサクラ、梅雨はアジサイ、夏はヒマワリなのだ。「わたし夏生まれだからヒマワリが好き」というやりとりを、何人もの女性としたことがある。それくらい、ヒマワリは夏なのである。どうでもいいが「わたし秋生まれだから曼珠沙華が好き」と言う女性には会ったことがない。定番の強さを感じる。

キク科ヒマワリ属

キク科の一年草であるヒマワリはサンフラワーと呼ばれたり、向日葵と書いたりする。大きい品種は2mを越える高さに成長し、太陽のパワーを具現化する。かの有名な画家ゴッホが描いたことでも有名だ。また、特徴的な種は食用や搾油用として利用するため、世界的にも馴染みがある。

ベランダで育てる場合は、もちろん日当たりの良い南向きに置きたい。大胆なひまわり畑を作るのは難しいが、プランターにミニひまわりを育て、ミニチュア版を楽しむのもまた一興である。

一年草と多年草

わたしは過去にヒマワリを育てたことがあるが、今は育てていない。アサガオみたいな特別な思い入れがない限り一年草は育てないのだ。
参考:初心忘るべからず #アサガオ – 私的植物生活概論
一年草の寿命は文字通り1年である。発芽からグングン成長し、花を咲かせたと思ったら、さっさと子供(種)を作り死んでいく。多年草に比べ花の数が多く、咲く期間も長い傾向がある。一つでも多くの子(種)を作るためである。

一方で多年草は、花の咲かない時期が多い。宿根草などとも呼ばれるが、球根や根、枝や幹の状態で死んだように眠る。翌年、時期が来れば、キリストの如く奇跡の復活をする。たまに死んだように眠っているようでホントに死んでる奴もいるが、それもまたご愛嬌だ。とにかく奴らも命がけなのである。だからこそ、環境の管理や運が良好だった奴が翌年も花を見せると、震えるほど感動するのだ。

奇跡は半減する

一年草もこぼれた種が翌年発芽し、再び花を咲かせる場合もある。それはそれで感動するが、それはあくまで子なのだ。去年咲いてた奴ではない。復活の奇跡は半減と言っていい。恐らく、多年草のサイクルの方がヒトに近いのだと思う。一年草のサイクルは魚や昆虫に似ている。どちらが優れているとかではない。どちらにシンパシーを感じるかだ。

このようにわたしは、よりヒトに近い多年草に親しみを感じ一緒に暮らしている。植物は好きだが、人間側の暮らしも捨てきれないのである。

2015,8 くもり